新聞記者、辞めました。

新聞記者、辞めました。

新聞記者、辞めました。でもなんやかんや新聞やメディアが好き。社会のいろんなこと考えていたいゆとりの戯れ言。

実名の新聞記者アカウントを数えてみた

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獅子まいこです。

 

先日、このようなツイートをしました。

 

自分が思っていたより多くの反響をいただきました。

拡散してくださった方、ありがとうございました!!

 

社名と実名を明記=キラキラ記者?

 このツイートに対する感想を、DMでも送ってきてくださった方もいました。

「私は実名と社名を明かしているけど、別にキラキラした記者なんかじゃない」といった内容でした。

私が上記のツイートで伝えたかったことは、

「(主に新聞記者に内定した学生さんに対して)記者の仕事は理想より大変なことが多い。それで心折れちゃわないために、卒業までの時間は、別の心の拠り所を見つけたり、自分の密度を上げたりするために使ってほしい。by心折れた私より」

…ということだったんですが、

 

「実名と社名出していろいろつぶやいている記者はキラキラしている(ように見える)」

という部分に反応した方が多くいらっしゃったみたいでした。

 

なので、「実際に社名と実名を明かしている新聞記者のTwitterアカウントはどれぐらいあるんだろう~?」と気になったので、数えてみることにしました。いえ~い!

 

思ったより…少ない?

 今回は、全国紙+中日(東京)、通信社2社。

(本当は地方紙も数えようと思ったんですが、思いのほか時間かかったので諦めました)

 

<断り書きタイム>

・アカウント検索で「〇〇新聞/●●通信」と入力してヒットしたアカウントのうち、実名で登録している記者を数える(2020年10月9日正午時点)

・編集記者、編集委員のみを数えました(写真記者、校閲記者は未カウント)。「現在はデジタル部門」などという方も、「記者」だと明記していたらカウント

・フォロー・フォロワー0人などの明らかな休眠アカウントは計測せず

・その他、私の独自ルールで判断しました。また、おひとりおひとりの所属の事実確認はしていません。数え漏れもあると思います。参考程度に見ていただければ幸いです。

 

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 もう1つ断り書きを入れておきますと、

「〇〇新聞」と入力して出てきた方をカウントしているので、

「読売で記者しています」「朝日→BuzzFeed→フリー」といった書き方をしている場合や、とても有名な記者さんだけど所属を書いていない場合など、この数に入っていません。

 

<個人的感想>

・読売はSNSはNGなのかな。カウントしたお二方とも、お名前がローマ字表記だった。

・日経の「認証マーク」ありが多いのはなんとなく納得できる。経済番組で解説したりするだろうから。朝日の「認証マーク」ありがすごく多いのはちょっと不思議。ってか認証マークってどうやってとるの???

・日経記者さんのプロフィール欄は軒並み強い。「元ニューヨーク支局長。ジュネーブ、ロンドン、ジャカルタを歴任。日本では主に日銀、財務省担当」とか。かっけぇぇぇぇぇ

 

皆さんの予想より、少なかったですか?多かったですか?

 

「#ジブリで学ぶ新聞」最高だったよね

 9月末頃、スタジオジブリが場面写真の提供を始めたのをきっかけに始まった、「#ジブリで学ぶ〇〇」の大喜利大会。

 

私のタイムラインは「#ジブリで学ぶ新聞」で埋め尽くされました。

「わかる!!!!」のオンパレードで、みなさんうまいな~と思いながらいいね押しまくっていました。

大学のゼミの同期で元記者の友人たちとのライングループでも、スクショを送り合っていました。

 

私のお気に入りを引用します。

はたちこうたさん(@togemaru_k)のこの1枚。

 

 記者クラブのドアってあんな色してない?笑

「明日何が起きるか」がわかるのは、恐らく記者の経験がある人だけ。短い1文にも関わらず、記者ミームに富んでいて本当に秀逸だな~と思います。

 

 

「#ジブリで学ぶ新聞」にはいくつかの特徴がありました。

 

①地方のサツまわりネタの多さ

 「新人時代のサツまわり」が記者の共通言語になっていると体感した人も多いと思います。

サツ担は誰しも1~2年目に通る道。地方や若手ならではの苦労がジブリのレトロな画風ともマッチして、ノスタルジックに表現されていました。

 

ほぼ同時期に「#ジブリで学ぶ編集」も見かけるようになりました。

私は出版社で雑誌編集もしてたいたことがあるので、こちらのハッシュタグもいいね祭り。

ただ、「#ジブリで学ぶ新聞」ほどの盛り上がりはなかったように思います。

編集者って、出版社や媒体特性、書籍か雑誌かWebかで結構仕事内容が結構違う。「新人ならでは」の仕事もあまりないと思います。

新聞記者でいう「新人時代のサツまわり」ほどの共通言語は、編集者には無いんだな~と実感しました。

 

②匿名でつぶやく人の多さ

 前置きが長くなったんですが、なんで「#ジブリで学ぶ新聞」のことに触れたかというと、これを言いたかったから。

 

どなたかがTwitterで指摘されていたのも見ましたが、記者っぽくないアカウントの人が「#ジブリで学ぶ新聞」をつぶやいていて、意外と記者(または元記者)かもしれない人の多さに驚きました。

 

記者が匿名でSNSをやることの議論は様々あるかもしれませんが、

私は、匿名だからこそ言える裏話を聞くことができるので、そのような方々は大好きです。

かくいう私も、「元新聞記者」という肩書きで、「獅子まいこ」というペンネーム=匿名で、昔の話をべらべらと語っていますし…。笑

これからもよろしくお願いいたします~!

 

私がまだ記者だったら…実名と社名は…

 

新聞記者は実名でTwitterをやるべきか否か。やってもいいのか否か。

大きくは社の判断によって分かれていると思います。

私の古巣でも、SNSは禁止されていたと記憶しています。

 

紙・Web問わず署名記事が一般的ですし、記者の顔写真入りのコラムも掲載されるようになっています。

その流れからすれば、「実名のSNSを禁止するのは」相容れないかもしれません。

 

一方で、炎上のリスクを鑑みてSNSを禁止する理由もわかります。

新聞紙や新聞社のニュースサイトの記事で出す個人名と、Twitterで出す個人名では、やはり質は違う。

 

「※ツイートは個人の意見です。いいねやRTは賛意とは限りません。」といくら書いておいたとしても、絶対に炎上しないとは限らない。

 

ま、私はいち読者としては正直なところ「どちらでもいい」です。

「いい記者さんだな」と思った方がTwitterにいらっしゃったら、「お!」ってフォローするだけ。

別にいなかったとしても何も思いません。

 

いち新聞記者としては。もし私がまだ記者を続けていたとしたら。古巣の新聞社でSNSがOKになったら。

上のツイートでは「(実名などを)載せたい人生だった」とつぶやいていますが、私の性格上絶対に載せません。笑

 

ちょっとしか新聞社にはいませんでしたが、自分の仕事に対して、永遠に胸を張れないと言うか、ずっと疑問を持ち続けていました。

「本当にこの記事で誰かは幸せになっているんか?」

「こんなに批判できるほど、私には後ろめたいことは1つもないんか?」

「そこに愛はあるんか?」って。

こういう性格上、職業と所属と実名を明かしてSNSなんてできない。

 

わかりやすく言うなら、あれですね。

「同窓会行かない主義」みたいな。

地元のド田舎で冴えない青春時代を過ごしていたけど、都会の大学に進学して就職もして、まあ一見順風満帆。でも同窓会は行けない。

行くなら、もっと堂々と、キラキラした自分を見せつけられるようになってから、みたいな。

…ピンとこなかったですかね。すみません。

 

あとは、単純に炎上怖い。煽り耐性なさすぎるから、絶対リプ大変なことになる。

 

<断り書きタイム・2回目>

実名+社名でTwitterをされている方を批判するつもりや、個人の特定のツイートを指して皮肉を込めている、とか、そのようなつもりは毛頭ありません。

 

自分があれほど憧れて、苦労してやっと掴んだのに、全然うまくいかなかった新聞記者の仕事。

だからこそ、そこで働いている人は、心から本当に本当に尊敬しています。

 

もし、私のことが「どんなやつなんだろう」気になった方は、こちらの自己紹介記事と、「私が新聞記者を辞めるまで」のマガジンへどうぞ。

僻んじゃった理由が、少しはわかっていただけるかも…しれないです。

yutori-zaregoto.hatenablog.com

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 あ、そういえば。

 

冒頭のツイート、いいね!していただきました?

 

実はその中に、私が某地方紙で新聞記者をしていたときにお会いしたことがある方がいたんですよ~。

 

県警記者クラブで、めっちゃ暗くて生気のない、仕事してるんかしてないんかわかんないような地元紙の女性の新人記者、いませんでした…?

 

そうです!そうです!

 

それ、私です。