新聞記者、辞めました。

新聞記者、辞めました。

新聞記者、辞めました。でもなんやかんや新聞やメディアが好き。社会のいろんなこと考えていたいゆとりの戯れ言。

とっつきにくいけど、あえてとっつくと面白い。(半藤一利『昭和史』)

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現在、『小学館版 学習まんが 少年少女 日本の歴史』がシリーズ全巻無料公開されています。

kids-km3.shogakukan.co.jp

 

子どもたちの夏休みの自学サポートのためのようですが、大人が読んでもやっぱり勉強になる!

小学生のとき、図書館で1冊ずつ借りてたなあ…。スマホやPCでも読めるのが最高にありがたくって、ちょっとずつ読み進めています。

 

あなたは、どの時代が好きですか? 

文系・理系問わず、歴史好きな人は多いと思います。

あなたは、どの時代が/どの歴史上の人物が好きですか?

 

やっぱり、1番人気は戦国時代

今年の「麒麟がくる」をはじめ、「真田丸」「軍師官兵衛」「天地人」など多くの大河ドラマで描かれていますよね。

ゲームがきかっけで好きになった友人もいます。

 

あと、「西郷どん」「八重の桜」「龍馬伝」「新選組!」の幕末もいいですよね~。

カッコいい英雄がいっぱい出てくるイメージ。

銀魂』のせいで、沖田総司のこと、沖田総悟なのか総司なのか一瞬わかんなくなった事ある人。はい、仲間です。

 

あとは「キングダム」の国史も。三国志とかに全然触れずに生きてきたんですけど、勉強したら面白いんだろうな~と思って思って思い続けたままアラサーになりました。

 

 

私が好きな時代は、「日本近代史」です。

その中でも、日清・日露戦争第一次世界大戦~太平洋戦争~終戦までが1番好きです。

上記の無料公開している『小学館版 学習まんが 少年少女 日本の歴史』は、20巻の「アジアと太平洋の戦い」から読み始めました。

 

「あ、こいつ、ヤバイやつだ、読むのやーめた」って思ったあなた、ちょっと待って!!!

わかります、その気持ち!めっちゃわかりますよ!!!

私も、人となりを知らない人との雑談で「歴史上で1番好きな人物は山本五十六」とか言う人いたら…ちょっと無理かもしれない。笑

無理っていうかびっくりする。避けるべき会話のタブーの3S(政治・宗教・スポーツ)をなんかちょっと侵されたような気分というか。なんでだろうね、別にただの歴史上の人物って意味では坂本龍馬と同じなんだけど。私だけかなあ。気にしすぎ?

まあ、私はそういうときは大谷吉継って答えるようにしています。

石田三成好きなかた!仲良くしてくださーい!!)

 

戦国史好き」はOKだけど、「戦時史好き」(っていう言葉が正しいのかわかんないけど)はちょっと危ない感じ。

私はその理由をこう考えています。

 

・いろんな思想・主義が、今生きているこの時代まで地続きでつながっている

・学校であまり深く教えられない

・歴史にしてはついこの間すぎる

 

南京大虐殺」「靖国神社参拝」「憲法9条」とか、あれこれ語るにはヘビーな問題の端緒となる時代。

だからこそ「日本近代史学びたい」って考えている人も多いと思います。

すぐ昔の出来事で、現代と直結しているからこそ。学校であんまり教えられないからこそ。友達との雑談で話題に出にくい時代だからこそ。

 

そんな人にまずオススメなのが、半藤一利さんの『昭和史』です。

読みやすい語り口調だから、この時代に詳しくなくても内容がスッと入ってきます。

 

右や左のごちゃごちゃも、それすらも楽しんでみる

日本近代史は、複雑なところが全部ひっくるめて面白い。

 

「戦時史好き」といっても、「戦国史好き」が”戦うことそのもの”が好きではないのと同じで、別に戦争が好きなわけではありません。ミリオタでもありません。

 

戦国時代の人が関ケ原の戦いの面白さを語るのと同じぐらい気軽に、日露戦争とか語っちゃう感じなんです。

いや別に、語らないんですけどね!語ったことなんてないんですけど!笑

 

ただ、この時代を勉強しようとするのって、本当に難しくて。

この『昭和史』に対しても、半藤一利さんに対しても、懐疑的・批判的な論者は一定数いると思います。

極端なことを論じている書籍もたくさんあります。

特定の層が喜びそうな思想が透けて見える、戦中を描いた映画もあります。

 

本当に難しいんだけど、私は「右とか左とか、いろんな考え方する人がいる世界だ」って自覚しながら、「これはこういう人がこういう視点で描いているんだな」って客観視して、そういうことも全部ひっくるめて俯瞰しながら勉強しています。

 

趣味の一環としての勉強なので、「思考するときの持ち駒を増やす」「社会のことを考えるときの視野を広げる」ことが目的です。

何かを妄信的に信じたり論じたりすることもありません。「戦争は絶対にダメ」ぐらい。

 

だから、この時代を勉強することは2つの意味でおすすめです。

①バランス感が養える

私は、何事も偏ることは危険だと思っています。

「世の中にはいろんな考え方があるな」って知ることができます。別になにか行動に起こす必要もない。ただただ”知っておくこと”に意味があると思います。

 

②自分の頭で考える力がつく

降り注いでくる情報を、なんの疑問も持たずに吸収することも危険だと思っています。

この時代の複雑さを理解することで、今の政治とか外交問題とか、複雑なことを考えるとき「この情報だけで判断してもいいのかな~」って勝手に黄色信号が灯ります。

私は灯るだけなんですけど。やっぱり、特に行動に起こすことも無いんですけどね。笑

 

かなり守りに入った文章でした。笑

なんか小難しいことを言ってしまったんですが、なにが言いたかったかと言うと、幕末期の混乱がなんかワクワクする人は、そのノリで終戦までの歴史も読んでみてください。

たぶん、楽しめると思います。

残念なことに、カリスマ的英雄は出てこないんですけどね…。

 

どうか、「こいつヤバい」って思った人の、誤解が解けていますように…。笑

 

『日本の歴史』21巻がアツかった

冒頭の『小学館版 学習まんが 少年少女 日本の歴史』の話に戻ります。

 

21巻「現代の日本」を読みました。終戦~平成初期ぐらいのことまでが書かれています。

私が生まれるちょうど直前ぐらいまでの時期ですが、父や母はとっくに生まれているんだよな~と思うと、歴史まんがなのに不思議な感じです。

 

21巻では、戦後の日本はいろんなことがあって、紆余曲折して今日につながるってことが描かれているんですけど(適当に流しましたすみません)、

ちょっと心に残ったことがありました。

 

26ページ目。

投票所で投票する女性たちの絵とともに「婦人の参政権が認められて、二十歳以上の男女すべてが選挙権をもつようになりました」という説明が。

吹き出しには「男女同権になったのね」とある。

 

いや、めっちゃ知ってるんですけどね。小~中~高校の歴史や公民とかで学んだことなので、もちろん知っているんですけど、改めて読むと「たった75年前なんだな~」って歴史の浅さにびっくりしたんです。

75年って、人の一生より短いぐらい。

76年前は、女性って選挙行けなかったんだって思うとなんかやばいよね(語彙力)。

 

そして今日は東京都知事選。国政選挙ではないけど、こちらも女性の参政権が認められたのは戦後から。

 

別に私の1票で東京が変わるなんて思ってない。笑

でも、投票することに意味があるんだなって、まんが『日本の歴史』に教えられた気がします。

 

都民の皆さん、男性も女性も。せっかくなんで投票所行きましょうね。

私も、今から行ってきます。

 

 

BOOK Information

『昭和史 1926-1945』

著者:半藤一利

出版社:平凡社

出版年:2009/6/10